眠っていたい

!がついているものは過去の下書き放出

3.10

 

 

 

自分という人間がいて、自分がどんな人間なのかずっとわかっているつもりでいた。ずっと周りに誰かが居てくれた。だから安心して、自分をさらけ出していたのだと思う。いつかそんな人はいなくなると分かっていた。どこかの時点で居なくなってしまうから、それまでに強い自分になろうと思っていた。でもなれなかった。こうして欲しいという欲求はだいたい満たされていて、そうやって満たされていたからある程度ちゃんとできていたのだと思う。私が言って欲しい言葉を言って欲しい時に言ってくれる人、私がして欲しい行動をして欲しい時にしてくれる人。ああ、もう嫌だと強く思うようになった。色んなことが億劫で面倒くさくて、どうでもいい。ちゃんとしなきゃと思えば思うほど、周りとの差異に気づき落ち込んでしまう。どうしてそうはなれないんだろう。ただ同じ所にいたいだけなのに。ちゃんとしなきゃって思い続けて、色んなことを割と頑張ってみて、あともう少しでなんとかなれそうだったけど結局糸が切れた。全部の頑張りが無駄だった気がした。全部独りよがりで、何かを他人のせいにし続けた。虚しい切ない痛い苦しい、もはやそのどれでも無くて心を空っぽにしてしまえば少しは楽になれる気がする。人に興味を持つと辛い目にあう。何かを望むことをやめたら幸せになれるだろうか。感情というものを全て取り払って、全部のことに対して平坦でいられたらいいのに。そうすればもっと真面目になれるだろうか。楽しいと思えば思うほど、やっぱり無機質さが襲ってきて後悔する。何も言わなければよかった、何も話さなければよかった。一から十まで全部間違えた。全部の選択を間違えた。言えば言うだけ何かが起こる気がして言ってしまった。全部自分の首を絞めている。もう次は何も話さないようにしようと強く決意するのに、目の前にいると色んなことを話してしまう。何にもならないのに。早く今の環境を終えて、無に戻りたいです。無に戻ったら沢山泣くと思うけど、何も間違えることは無いから。何かを話しすぎることはないから。早くどれだけ会いたいと願っても会えないぐらい遠い遠いどこかへ行ってしまいたい。本当はそれぐらい遠い場所にいるはずなのにな。