眠っていたい

!がついているものは過去の下書き放出

11.7

 

 

 

幸せというものは流動していく。私は常に幸せでいたいのだけれど、勿論そんなことは不可能で相手とすれ違ったり勘違いし合ったりしてすれ違ってしまう。交わっていたいのに気がついたら平行線のまま二度と出会わないなんてことはザラだ。それを自分が望んでいることも多々あるのだけれど。それは自分が選んだことなので後悔はしない。でも自分が思わないところですれ違い平行線になってしまうのは悲しい。私が良かれと思ってした事は相手にとっては不要で、逆効果だったりする。すごく申し訳ないことをしてしまう。二十歳になり、私は今までした事の無い楽しさを覚えていく。不健全だろうか。誰かと別れて一人になった瞬間のなんとも言えない寂しさとか、静かさがどうしても慣れない。ずっと一緒にいることが出来ればいいのに。お酒を飲んだ。友人と。酔うことは好きではないけど、お酒の味は好きだし今まで話すことのなかった話題がポンポンと飛び交う感じが好きだ。どんどん流動していく。これが大人になったということかしら。初めて終電に乗りました。これを逃せばタクシーだな、と頭の片隅で考えていてでもどこかで逃してしまえば楽しいのになとか思いつつ。改札の前で手を振る瞬間、相手の後ろ姿を見送る時、さっきまでの出来事が夢だったのではと思うほど醒めてしまう。どうしてでしょう。どんどん相手は遠くへ行ってしまう。ちょっとした秘密の共有は楽しいけれどいつかおかしくなってしまうね。だけどその破綻をどこかで待っている自分もいる、なんて最低でしょう。破綻なんてしない方がいいししたくないのだけれど、そうすれば自分の願いは叶うのかしらなんて思ってしまった。全然叶わずどんどんおかしい方向にばっかりいってしまったよ、やっぱり秘密は共有すべきじゃないですね。でも何かがお互いを繋ぐならそれは素晴らしいと思うのです。意味もわからずテンションが上がって何度も何度もグラスを合わせたこと、すごく自然で楽しかった。そこまでお酒が強くないので自分で調節しつつ飲んでいるのですが、きちんとそれを理解して口では促しても無理に飲ませようとしない人に囲まれることが出来て幸せ。楽しくお酒を飲むことが出来る。世の中には面白い人が沢山いるけどそれは私にとっては画面の中や画面の向こうの話だった。でも今はそこに居る、目の前にいて話すことが出来る。それがたまらなく面白い。今まで見てきた景色が全く違う人ばかりで物の見方お金への感覚何もかもが違う。その違いを共有するのが面白い。吸い込んでしまいたい。もっと知りたい。どんな人なの?どんな人生を送ってきて、どんな価値観でどんな物の見方をして、なんで今ここにいるのか、もっとグチャグチャな中身を知りたい。もっともっともっと中身の奥深いところを知りたい。そんな人が一気に目の前に数人いるから戸惑ってしまう。何が好きで何が嫌いで何を愛おしく思い、どんなことを美しいと感じるのか。全部全部知りたい。とてつもなく興味が湧く人が目の前にいるすごさ。話してるととてつもなくわくわくする。どんどん色んなところから何かが溢れだしてきて止まらなくてどばどばと流れ出てくる。きっと今しか築くことの出来ない関係だろうから、区切ったら終わってしまうだろうから今は少しでも話をして話をしてもらえる人間になりたいものです。今までは全部諦めていたし全部要らないと思った。もう何も要らないし全部諦めるからどうか一人だけは奪わないでってずっとずっと神様にお願いしてた。これ以上を望めばバチが当たる。今でもそう思ってるけど、今まででは得られなかった思い出が少しずつ増えていく。これが学生ってことかしら。20歳という大人になった時の学生、すごく楽しいです。